ケニア旅行記
(2007年7月27日〜2007年8月5日)
★ 8日目−10日目 ★
慌しくチェックインさせられてから1時間後、僕らは機内の人になった。この1時間何をしたかといえば免税店でお土産を漁っていた。お土産を買い忘れていたのだ。当初、お土産はケニア国内よりも免税店が安いと聞いていた。それなら、入国時に免税店でお土産の相場をチェックして、ケニア国内で買うか免税店で買うかの目安にしようとしていた。それが、入国時、エミレーツ機が2時間も遅延したせいで、お迎えの人たちを待たしちゃいけないという優しさから頓挫しての一発勝負的な免税店の買い物だった。 5時間後ドバイに到着し、その50時間後ドバイを旅立つまで、僕は熱にうなされていた。ケニアの魅力に取り付かれたとかそんな浮かれた話ではない。正真正銘の風邪をひいたのだ。原因はゲームサファリ中ずっと、大人げなく上半身を車外に乗り出し、ケニアの風に当たっていたからだ。風に当たりすぎて体温が下がっていると自覚しながらもその欲望に耐え切れず、長時間扇風機に当たり続けた子供のように夏風邪をひいたのだ。 不幸中の幸いか、ドバイではル・メリディアン(5つ星ホテル)でのホテルライフを満喫したのは言うまでもない。 そんな気温45度のドバイの思い出はというと、出稼ぎ労働者たちの体臭の匂いと、マクドナルドで食べたマックアラビアータのパンチに欠ける味だったかもしれない。 |
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満喫したル・メリディアン | マックアラビアータ | 街を歩くジュース屋さん | |||
10日目午前2時、僕の容態は相変わらず微熱が続き、普段風邪をひかない僕が、がむしゃらに風邪薬を飲んだことで下痢まで併発したのは嫁には内緒の出来事だった。日本に帰れば容態も快方に向かうだろうと信じ、僕たちは関空行きのエミレーツ機に乗った。僕は機内でもふさぎこんだ。映画『フラガール』に感動して嗚咽を漏らしながら号泣してしまったのだ。それも一度きりではなく、全編を通して泣きまくったのだ。幸か不幸か、僕たちの座席は非常口横(フライトアテンダントさんと向かい合う席)で、なぜかトイレ待ちの乗客たちが僕の前のスペースでエコノミー症候群対策に屈伸運動をしていたりした。それでも、僕は泣いた。別の日に集中して『フラガール』を観たらもっと泣けると思った。そんなエミレーツ機内での思い出だった。 関空に到着したのは1時間遅れだった。羽田までのコードシェア便はそのあおりを受け、1時間遅れで羽田に到着した。帰りの電車で嫁は言った。『ライオンのハンティングとかヒョウは見れなかったけど、それよりもディクディクとかオオミミギツネが見れたことのほうが希少なんだよ!』と。僕はその日、どん兵衛を食べたいとずっと思っていた。 最後にこの旅行記を作っていて気が付いたことがあった。サファリ中晴れた日がなかったなんて。 |
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